2011年4月22日金曜日

復興支援に増税はない

  ツイッターで竹中平蔵元大臣のコメントを見た。常識有る経済学者は増税に反対するはずだ。基本理論は簡単だ。所得に対して流通するお金がどれだけ有るかが重要なのだ。
  税金には直接税と間接税の二通りで国は徴収している。直接税の代表が所得税、贈与税になる。間接税の代表が消費税、たばこ税、酒税、揮発油税(ガソリン税)等がある。ここでは税の種類を調べることが目的ではないのでこの程度の種類がわかれば十分だと思う。
  2011年4月12日の福島第一原発対処の遅れと経済的な深刻さでも増税には触れてきたがここではなぜ増税がダメなのかを考えてみたい。
  月収100万円の人と月収20万円の人が居たとする。現実には有り得ないが家賃8万、生活費12万で同じだったとする。100-(8+12)=80と20-(8+12)=0で自由に使えるお金が計算で出た。この出た金額は5%の消費税を払った金額だ。税金は約4000円これが8%になると約6400円となる。2400円が増税となる。一見大した事無い金額に見える。が、消費税分節約をしなければならない。家を流され家族を失った人には大変な金額である。消費税増税では大変問題があることが分かる。
  では直接税はどうか被災者は除外しやすくできる。だが所得税が変化すると金持ち(政治家など)は所得が大きく減るのでいじりたくない。所得の少ない会社員から増税すれば高所得者もそれなりに増税せざる負えない状況になるからだ。
  電源開発促進税を上げる話も出ているが、これも基本間接税なので消費税の考え方と同じだ。原発は燃料費は安いが事故は異常に高くつく事が分かった。
  個人的には経済学者ではないので間違っているかもしれないが「金融政策」を行うことが一番早いと考えている。日銀が市場に流通するお金の量を増減することによって民間銀行は貸し出す金額が変わる。税金として必要なお金は長期に回収すれば事足りる。ただし無駄な政策は止めなければお金はいくら有っても足りはしない。
  ではなぜ増税の話が出るか?ひとつは財務省官僚の考え方。もうひとつは政治家の考え方が、一致しているからだ。これだけ、経済的に打撃を受けているのに増税でお金の流通量を減らすと考えるのは無知な政策だ。橋本龍太郎内閣の消費税5%を上げた時、経済が冷えきったではないか?政治家は老人が多いので忘れてしまっているのだろう。
  個人的には「量的金融緩和」をする事が政策的早道と考えている。